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うつっぽい
こんにちは、心療内科医のゆうです。 今回はうつ病についてお話ししたいと思います。うつ病は「心の風邪」と言われるほど、実は広く一般的な精神疾患です。世界保健機関(WHO)によると、世界中で推定3億2200万人が罹患していると言われています。うつ病には診断時にさまざまな呼び方があります。例えば「適応障害(抑うつを伴う)」「抑うつ状態」「重症うつ病エピソード」などがありますが、これらは現在の精神症状の重症度とそれに至った原因と関連しているため、呼び方が変わっています。しかし、基本的には「うつ病」として考えてもらえればよいかと思います。 うつ病の診断基準には様々な症状がありますが、基本的には「食べる」「寝る」「遊ぶ」に何らかの支障をきたしている場合、うつ病の可能性があります。治療法には休養と薬物療法がありますが、基本的には神経伝達物質であるセロトニンやドーパミンなどのエネルギーが不足している状態なので、これらを戻すことが最優先となります。そのため、治療の基本は休養であり、薬物療法は補助的なものと考えてもらうと良いでしょう。また、精神療法は患者によって異な
2023年5月8日
手を抜くことの大切さ
こんにちは、心療内科医のゆうです。 今回は手を抜くことの大切さについてお話ししたいと思います。今日はゴールデンウィーク(GW)中の方も多いと思いますが、この4月から新しい環境で過ごしていた人はGW後から変化が現れ始めるのではないでしょうか。4月からの新しい環境に早く慣れようと頑張りすぎて疲れてしまい、GWで体を休めても、すぐに戻そうとしても体がついていかず、なかなか戻りにくくなってしまいます。これが「燃え尽き症候群」と言われているものです。燃え尽き症候群は正式名は適応障害と言われ、症状はうつと類似しています。 そこで、なぜ手を抜くことが大切かというと、新しい環境に人が慣れるのには時間がかかります。患者さんには「大体最初の3ヶ月ぐらい」と説明しています。3ヶ月も経つと、仕事にも慣れ、全力を出さなくてもこなせるようになります。つまり、要領を覚えることができるため、環境の変化に柔軟に対応できるようになるのです。この要領の良さを覚えないと環境が変化する度に不適応を起こし、新しい一歩を踏み出しにくくなってしまいます。もちろん、新しい環境への適応能力は人それ
2023年5月1日
体がだるい
こんにちは、心療内科医のゆうです。 今回は「体がだるい」「全身が痛い」という症状についてお話ししたいと思います。これらの症状はもちろん、体の異常(特に体がだるい=全身倦怠感は内分泌異常などで生じることが多いです)でも起こることがありますが、全身の精査をしても説明できる異常を認めなかった場合、「心の問題」「身体不定愁訴」として精神科や心療内科を紹介される場合があります。実感として、この身体不定愁訴はコロナ禍になってから増えた印象があります。 以前は、医学的に説明できない症状は「身体表現性障害」「身体症状症」などの病名が付けられていましたが、最近は、Medically Unexplained Symptom(MUS; 原因不明の症状)として、手探りで対処療法を行いながら治療しています。 私は、よく患者さんには簡単に「頭の誤作動(1の痛みを10と感じ取ってしまう、頭では動きたいけど体がついていかない)」と説明しています。私が心療内科に入局した当初は、「心の葛藤」「深層心理の症状」などと言われていましたが、この10年で明らかになってきた部分も多く、例えば
2023年4月24日
眠れない
こんにちは。心療内科医のゆうです。 今回は眠れない≒睡眠障害について話をしていきたいと思います。「≒」としているのは、実は睡眠障害があるが、睡眠トラブルがあると自ら認識していない場合があるためです。睡眠障害は成人の約20%が有していると考えられています。そして慢性的な睡眠障害があると、糖尿病や高血圧などの身体疾患の悪化や認知症のリスクがあると考えられています。 睡眠障害には不眠症、過眠症、睡眠時随伴症があり、その中でも原発性不眠や睡眠時無呼吸症候群など様々な疾患に分かれます。不眠症の症状にしても、「寝付きが悪い(入眠障害)」「途中で起きてしまう(中途覚醒)」「朝早く起きてしまう(早朝覚醒=予定時間より2時間以上早く起きる場合)」「眠りが浅い(熟睡感欠如)」などがあり、これらが単発的もしくは複合的に症状があることで原因疾患が異なるため、治療が大幅に変わります。10代から睡眠障害があるのか、中高齢になってから睡眠障害があるのかによっても原因が異なってきます。眠れないと思っているが、他覚的には寝ている、という場合もあります。原因を突き止めずに治療や自己
2023年4月17日
子供が不登校になった!
こんにちは。心療内科医のゆうです。 今回は子供の不登校について話をしていきたいと思います。 昨今のコロナ禍でこの2,3年、中学生以上の不登校が急激に増え(令和3年度の文科省データより)、私の大学病院の外来でも不登校の中学生以上の患者が急激に増えてきた感じがあります。 この不登校、ずっと昔はいじめやなまけ病が原因と言われていた時代がありますが、その考え自体が何の解決にもならないし、古いです。 不登校に至る理由として様々なものがありますが、多くはARMS(At a Risk Mental State)などの精神疾患の影響で外出困難になっている場合、睡眠リズムのズレ(睡眠相後退症候群)や起床時に血圧が上がらないために起き上がれない(起立性調節障害や副腎不全)など、身体的に「起床できる状態に整わないこと」が原因となっている場合が多いです。私は上記原因に加え、この2,3年の起立性調節障害とは非典型的な症状の不登校例も取り扱い、それらに対する治療も多数経験してきています。治療としては、まずはなぜ行けなくなっているのか、本人と話をし、原因となっていることを探る
2023年4月10日
自己紹介・心身医学とは?
はじめまして。4月から勤務いたします、心療内科医のゆうです。 初期研修後、12年間大学心療内科で勤務しておりました。10年の大学外来(今後も継続予定ですが)の経験を活かし、ここ小田原の地でも同じ質の医療を提供できればと考えております。また主要な症状や疾患についても不定期でブログ発信していければと考えております。 まず初回は心療内科とは?についてです。 心療内科は「心理療法内科」が正式名称で、心療内科が取り扱う心身医学とは「ストレスによって引き起こされる機能的疾患を取り扱う医学」というのが正式な意味になります。薬物だけでなく心理療法からのアプローチで症状改善することも狙いとしています。しかし世間では軽い精神的な症状=心療内科、重い精神的な症状=精神科と勘違いされている場合も多く、また明確に心療内科、精神科と区切ることが出来ない症状であることも少なくないため、どこに相談したら良いかわからない、という状況が多いかもしれません。 私は心療内科医であると同時に内科医でもありますが、もし精神的な内容が主である症状についてもご相談いただければ、患者さんにとって
2023年4月7日
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